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新卒・若手DH必見!転職経験者が語る「ここで働きたい」が見つかる歯科医院選び9つのポイント

歯科衛生士として仕事にやりがいを感じ、患者さんの笑顔に触れる瞬間は、何物にも代えがたい喜びをもたらしてくれます。しかし、その充実感や働きがいは「働く場所」によって大きく左右されることも事実ではないでしょうか。

かつての私も、「給与が高いから」という理由だけで転職先を決め、実際に働き始めてから「こんなはずじゃなかった…」と、理想と現実のギャップに悩んだ経験があります。給与や休日といった待遇面は、働く上で欠かせない基盤です。けれど、それだけでは乗り越えられない現実もあるのです。

そこで今回は、給与面“以外”で、ぜひ注目していただきたい歯科医院選びのポイントを、経験を踏まえて9つのポイントにまとめました。

「もっとスキルアップしたい」「専門性を磨きたい」「プライベートも充実させたい」……。あなたが「ここで働けて良かった」と思える職場を見つけるためのヒントとして、面接・見学の際にご活用いただけると幸いです。

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Yukino
歯科助手から歯科衛生士へのキャリアアップや転職、歯科医院での働き方など、自身の経験をもとに役立つ情報を発信。さらに患者向けにインプラント・マウスピース矯正・審美治療など幅広いテーマを扱う。わかりやすく、読者の心に響く文章を心がけ、歯科に関する様々な記事をこれまで100本以上執筆した経験を持つ。

「後悔しない歯科医院選び」9つのチェックポイント

星の数ほどある歯科医院の中から、どうすれば「ここで働けて良かった」と思える場所を見つけられるのでしょうか。後悔しないための職場選びに向けて、ぜひ確認していただきたい9つのポイントをご紹介します。

ポイント1:学び続けられる教育体制があるか

キャリアのスタートラインにいる方や、新しい分野に挑戦したい方にとって、学べる環境はとても重要です。

新人向けの研修や段階的に学べるカリキュラムは整っているでしょうか。また、日々のOJT(院内研修)だけでなく、歯周病治療やインプラントといった分野について、専門知識を深めるための勉強会や機会は用意されているでしょうか。

「見て覚えなさい」という雰囲気ではなく、気軽に質問でき、先輩が丁寧にサポートしてくれる。そんな雰囲気の職場なら、着実に成長していけるでしょう。

また、院外研修への参加費補助や資格取得支援があれば、医院がスキルアップを積極的に応援してくれる職場と言えます。

ポイント2:歯科衛生士業務に集中できる環境か

院内に歯科衛生士が何名在籍し、それぞれがどのような表情で働いているか。また、平均的な勤続年数なども、その医院の働きやすさを測る一つの目安です。歯科衛生士の定着率があまり高くない場合、何か理由があるかもしれません。

次に、歯科助手との業務分担が明確でしょうか。

予防やメンテナンスといった専門性を活かす業務はもちろん、診療補助などを通じて幅広い経験を積めることは、自身の成長にとって大きなプラスになります。

ただし、様々な業務に携わりながらも、時間に追われるだけの指示待ちになっていないか確認しましょう。見学の際には、歯科衛生士の動きや、一人ひとりの患者さんにかけられる時間を、ぜひ観察してみてください。

担当衛生士制を導入しているか、歯科衛生士専用のユニットが確保されているかどうか、といった点も、医院が歯科衛生士の役割をどのように考えているかを知る手がかりとなります。

ポイント3:チームワークと人間関係は良好か

一日の大半を過ごす職場だからこそ、人間関係はとても大切です。こればかりは入ってみないと分からない部分もありますが、見学や面接で感じ取れることはたくさんあります。

スタッフ同士の挨拶は明るいか、会話に笑顔はあるか、チームとしてスムーズに連携できているか。もしご家族が経営や業務に関わっている場合は、その方がスタッフとどのように関わり、医院の雰囲気にどう影響しているかも、注意深く観察したい点です。

院長の考え方やリーダーシップは、医院全体の空気に大きく影響します。面接で話を聞き、「この人の下で働きたい」「このチームの一員になりたい」と心が動くか、感じてみましょう。

見学時の「雰囲気が良いな」「少し緊張感があるかも…」というあなたの直感は、意外と的を射ているものです。もし可能であれば、朝礼や終礼、休憩時間など、診療以外の時間帯の様子も見せてもらい、普段に近い雰囲気を掴んでみてください。

ポイント4:安心して長く働ける福利厚生が完備されているか

長く働き続けるためには、給与だけでなく、将来を見据えた基盤も大切です。社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険)への加入は必須のチェック項目。

また、スタッフ一人ひとりが気兼ねなく有給休暇を申請でき、希望通りに取得できる環境か、産休・育休制度が整っているかも、ライフステージの変化に対応しながら働き続けたいと考えるなら重要なポイントです。特に育休制度については、「実際に取得しているスタッフがいるか」という取得実績を合わせて確認することをおすすめします。

そのほか、退職金制度、健康診断や予防接種の補助、住宅手当や交通費、学会参加費補助の有無なども確認しておくと良いでしょう。

聞きにくいと感じるかもしれませんが、長く働くためには重要な情報なので、面接の機会に尋ねてみてください。

ポイント5:納得できる評価制度とキャリアパスはあるか

「どのような経験やスキルを積めば、給与は昇給していくのだろう?」「チーフや主任といった、目指せるキャリアパスは用意されているのかな?」――このように、自身の頑張りがどのように評価され、将来に繋がるのかは、働く上でとても気になる点です。

面接では、「どのような経験やスキルを身につければ昇給に繋がるのか」といった給与体系だけでなく、「チーフ」などの役職や専門分野(歯周病治療、ホワイトニング、訪問歯科など)を究める道、後輩育成に関わる役割など、どのようなキャリアパスが用意されているかを確認しましょう。

さらに、「評価の基準は何か」「どのような形でフィードバックされるのか」といった評価制度の透明性についても尋ねてみることをおすすめします。

ポイント6:診療方針と得意分野がマッチしているか

「予防歯科に力を入れたい」「インプラントの知識を深めたい」……あなたが歯科衛生士として実現したいことは何でしょうか。その想いと、医院の診療方針や得意分野が一致しているかは、日々の仕事への満足度を大きく左右します。

医院のホームページやブログ、SNSからは、力を入れている診療分野(予防、歯周病、インプラント、矯正、審美、訪問、小児など)や雰囲気をある程度読み取れます。

面接で「医院の強み」や「力を入れている診療」について尋ね、あなたの目指す方向性と合っているかを確認しましょう。あなたの「好き」や「得意」が活かせる場所なら、きっと仕事はもっと楽しくなるはずです。

ポイント7:無理なく続けられる労働環境か

やりがいのある仕事でも、無理が続けば心も体も疲れてしまいます。健康的に働き続けるためには、労働環境の基本的な条件が整っているかを確認することが重要です。

始業・終業時間は守られているか、休憩時間は十分に確保されているか。また、残業はどのくらいあり、それに対して適切な手当は支払われているでしょうか。

休日がしっかり確保されているかも、プライベートを充実させ、リフレッシュするためには欠かせません。基本的なことですが、長く働き続けるためには見過ごせないポイントです。

ポイント8:徹底された衛生管理が行われているか

患者さんの健康を守ることはもちろん、私たち自身の健康を守るためにも、衛生管理の徹底は譲れないところです。

使い捨て製品は適切に使われているか、グローブは患者さんごとに交換されているか、滅菌設備は整っているか。見学時には、ぜひ滅菌室を見せてもらい、その医院の「基準」を確認してください。

衛生管理について質問した際に、曖昧な回答をしたり、見学をためらったりするような医院は、注意が必要かもしれません。

ポイント9:医院の理念と院長の人柄

医院の理念は、そのクリニックが進むべき方向性を示します。あなたが歯科衛生士として大切にしたい想いと、医院の理念が同じ方向を向いていれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。逆に、そこにズレがあると、どれだけ条件が良くても、どこか満たされない気持ちを抱えてしまうかもしれません。

院長がどのような治療哲学を持ち、スタッフとどのように関わっているか。また、医院全体として、どのような価値観を大切にしているかは、スタッフ間のコミュニケーションや、患者さんへの接し方にも色濃く反映されます。院長の人柄や医院の理念に共感できるかは、長く働く上で大切なポイントです。

どうやって歯科医院を見極める?情報収集の方法

ここまで自分に合った歯科医院を見つけるためのポイントをご紹介しました。では、それらのポイントを実際にどのように確認すれば良いのでしょうか。ここでは、気になる歯科医院を知るための、情報収集の方法についてお話しします。

まずは医院のホームページ・ブログ・SNSをチェックする

多くの歯科医院が、公式ホームページやブログ、SNS(Instagram、Facebook、Xなど)で情報を発信しています。これらをチェックすることから始めてみましょう。

そこには、診療方針や力を入れている治療、院内の設備といった基本的な情報に加え、スタッフの紹介や院内イベントの様子、日々のちょっとした出来事などが掲載されていることがあります。

こうした情報からは、書面だけでは伝わりにくい、職場の雰囲気や働く人々の姿を垣間見ることができるでしょう。更新頻度なども、医院の活気や情報発信への意識を知る手がかりになります。

医院見学で「リアル」を感じ取る

オンラインの情報は有益ですが、それだけでは分からないこともたくさんあります。医院の空気感、スタッフの動き、設備の実際の様子などを確かめるために、医院見学はぜひ行いましょう。

できれば、時間帯を変えて複数回訪れるのがおすすめです。忙しい時の対応、落ち着いている時の過ごし方、どちらもその医院の素顔の一部。特に、スタッフ同士がどのように連携し、コミュニケーションを取っているか、そして衛生管理がどのように行われているかは、働く上で気になるポイントです。隅々まで、あなたの目で確かめてみましょう。

見学・面接では遠慮せずに質問する

見学や面接は、あなたの疑問や気になる点を解消する絶好の機会です。事前に聞きたいことリストを準備しておくと、限られた時間の中で効率的に情報を得られます。「こんなこと聞いても良いのかな?」とためらわずに、質問してみましょう。

給与や福利厚生はもちろん、1日の流れ、残業時間の実態、有給休暇の取得しやすさ、過去の離職状況など、少し尋ねにくいと感じることでも、あなたが長く、気持ちよく働くためには重要な情報です。

質問に対する医院側の回答の仕方や態度からは、その医院の誠実さや風通しの良さを感じ取れることもあります。

先輩歯科衛生士の「生の声」を聞いてみる

もし可能であれば、現場で働いている歯科衛生士の方と直接お話しする機会を設けてもらえないか、お願いしてみるのも良い方法です。

先輩DHから聞く日々の業務の流れ、やりがい、あるいは大変だと感じている点などは、求人票や面接だけでは得られない、現場の「生の声」です。実際に働いている人の視点からの情報は、あなたがその職場で働くイメージを具体的にする上で、とても参考になるでしょう。

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最後に

歯科医院選びは、あなたの歯科衛生士としてのキャリア、ひいては人生設計そのものにも関わる、大切な決断です。今回お伝えしたポイントを参考に、情報収集を丁寧に行い、様々な角度から比較検討してみてください。

あなたが「ここで成長したい!」「この仲間たちと長く働きたい!」と心から思えるような、素敵な職場に巡り会えることを願っています。

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Yukino
歯科助手から歯科衛生士へのキャリアアップや転職、歯科医院での働き方など、自身の経験をもとに役立つ情報を発信。さらに患者向けにインプラント・マウスピース矯正・審美治療など幅広いテーマを扱う。わかりやすく、読者の心に響く文章を心がけ、歯科に関する様々な記事をこれまで100本以上執筆した経験を持つ。